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中学受験とか

私は中学受験したくちなんです。高校出るくらいまでは中学受験したことは自分にとっては当然の選択で(親に吹き込まれてたんだと思うけど)、間違ってなかったと思ってました。もちろん今も間違ってたとは思わないけど、ときどき疑問もわくのです。

地方で受験していく中学なんて数限られてるわけで、交通費かけて通学したりする以前に受験のために小学校から塾通いしていたりする子たちですから、割と家計に余裕のある子たちなんですよね。私なんかはふつうのサラリーマンの娘だったのできょうだいがいたら中学受験してたかわからないけど、周りの友達は親がお医者さんだったり会社の社長だったり市役所や県庁のえらい人だったりするわけです。銀行マンも結構いたかな。

みんな教育やしつけに熱心な親のもとに育っているわけで、好きなものをなんでも買い与えるとかはされてないし、真面目だし、負けず嫌いな子も多いし、素直で無邪気だったりするんだけど、それなりに温室育ちなんですよね。多分ふつうに校区の中学校に行っていたら見えていた世界を見ないで10代前半を終えるんですよね。つまり中には生活保護もらってる家庭の子がいたり、ものすごく荒れている子がいたり、不登校の子がいたり、親が離婚していたり(もちろん2,3人はいたけど)して、世の中の厳しさをクラスメイトから垣間見るというか。

私も含めてクラスメイトたちは勉強ができて偏差値が高くても中身がちょっと幼かったと思うんですよね。深く考えないというか。通学で市街地に出たりするから、女子高校生の流行を盗んで真似たりして、一見おませなんですけどね。

勉強を競い合うのも当時は楽しかったけど、今思えば競い合いってどうなの?って思うし。

だから自分の子供には普通に校区の中学に行って、いろんな家庭的なバックグラウンドの子と接して社会や人のことを深く考える機会を持ちつつ、勉強ものびのびと楽しんでやってもらいたいなあと思ってたわけです。実際子供が生まれるまでは。

でも子供を持つと、今の不安定な社会で生き残るにはやっぱりお勉強は大事だと思うし、私がもし受験してなかったら流されて勉強してなかったかもしれないから、やっぱり勉強できる環境においてあげるのはいいんじゃないかと思ったりし始めたのです。最近は不況で優秀な私立高校を受験せずに、都立に優秀な子が流れているから、都立の競争率がすごいんだとか、塾の新聞折り込み広告で読んだりすると、えー!大変!!うちの子都立に行ってもらわないと学費出せないよ!と焦ります。最近は都立の中高一貫校も複数できていて、高校受験を避けるために中学から受ける子も増えているんですが、この中学の競争率がまたすごいわけですよ。12倍とか13倍とか。

12歳の子が不合格を体験して、「なにくそ」と思う子もいるかもしれないけど、その若さで自信喪失になってもかわいそうですよね。。。

で、うちの子は中学受験をさせるべきかとだいぶ先のことなのに考えてみたりする自分もいるんです。

でも昨日、市の広報誌を読んでいて、市立の中学が全部で8つあるんですが、中学生の主張みたいな弁論大会があったみたいで最優秀の子の文章が載っていたんです。なんか感動して泣きそうでした。「荒れている」と言われていた中学校に入学して不安だったけど一部の生徒たちの継続的な活動を通して学校が変わっていったこと、そして何よりもその子の内面の変化を感じ取れる内容でした。受験のない普通の公立中学校に行ったから得られた「気づき」だったと思いました。中学3年でこんなしっかりしたこと考えてる子は、私の中学のクラスメイトにはいなかったと思うんですよね。受験のない公立中学校の良さを改めて感じたのでした。親としてはこれからまだ受験のこといろいろ悩むのでしょうが。
by martha2nd | 2010-12-16 16:32 | 息子の誕生後

クリスチャン。在宅翻訳やってます。夫と文鳥との生活に奇跡的な誕生をした息子も加わり奮闘しています。


by martha2nd