カミングアウト:乳がん!
2016年 11月 20日
実家の父に話したので、ここでも明らかにしてしまいましょう。
乳がんになってしまいました!
割と定期的に検査を受けていたんですよ。
市からは2年に一度、乳がん検診のチケットが来るのですが、
ここのとこ機会があって去年も受けました。
授乳が終わってからも、1年くらいはつまめば母乳が出るという感じでした。
白い母乳が出なくなってからは、つまめば透明の液が出ていて、
それはずっとありました。そのうち止まるだろうと思っていたのですが、
DVDで遅ればせながらドラマ「仁」を見たときに、
花魁の野風が乳房からの分泌に気づき、仁先生が「乳の岩」だと診断。つまり乳がんです。
それで、乳頭分泌は乳がんかもしれないの?って思って、
その時も調べに行ったけど、問題ないといわれました。乳腺症だろうと。
気にしても仕方ないので、忘れていたのですが、
今年の5月に「まだ出るのかなあ」と1年ぶりくらいにつまんでみたら、
今度はちょっと血が混じったような色で、
血性分泌は良性かもしれないけど、乳がんの可能性もあるからということで、
また詳しく調べたのです。マンモグラフィーに超音波にその分泌物の細胞も調べました。
でも分泌物からは悪性のものは見つからず、
画像にも特に腫瘍のようなものは写らず、
やはり「乳腺症」(良性の乳腺疾患で40代以降に多い)だろうと、
半年後の様子見、となっていました。11月末に様子見の予約が入っていました。
その時、私も気になってかなり自分でしこりがないか触って確かめたのですが、
触れるものはなかったのです。
でも、9月のお風呂上りにふと右胸に触ったら、なんかコリッとするような感じがしました。
でもちょうど肋骨にも重なっているところ、骨かな?とも思いました。
ちょっと気になったので、また病院に行きました。
5月の分泌のときにMRIをしてもよかったのだけど、分泌物からも何も出なかったし、
様子見でいいかなと思っていたのです。あのときMRIしておけばよかったのかなあ。
血性分泌があるとき、日本ではMRIをしてもいいことになっていて、
ヨーロッパではその段階ではしないことになっているそうです。
もう5月には戻れませんから、しかたないのだけど。
それでやっと10月にMRIとなりました。
MRIにしこりらしきもの、確かに写っていました。
でも複数のお医者さん(大学病院などの外部の先生も含め)が画像を見て(読影というそうです)、
形から良性のしこりだろう、と。
超音波もまた受けたのですが、技師さんもしこりの弾力などから良性だろう、と。
針を刺して細胞をとって調べてもいいけど、やりすぎな感じもする、とドクター。
でも確かに良性と思っても細胞を調べると悪性だったということもある、と。
画像を信用するか、細胞診をするか。
1週間考えて、夫と話し合い、
やはり「安心するために」細胞を調べてもらうことにしました。
そして「安心するために」した検査でしたが、「悪性」と出てしまったのです。
最初は私たちも動揺しましたが、
CTで転移などもないようだし、
前向きにやるべき治療をやっていこうと思っています。
早く見つかってよかった。
自分で見つけたなんて偉い!
今年の初め、流産してしまいましたが、もし予定通り8月に子供が生まれていれば、
母乳で胸が張って、このしこりに気付くのは来年かもっと後になっていたでしょう。
女性の方で、画像で良性に見えても、気になるしこりがあれば、
針生検をしてもらうのが、安心を得る、または早期発見のために、いいと思います。
診断を受けた病院では、乳房再建を行っていません。
ドクターが、まだ若いですし、再建されたいでしょうから、ご自分で納得いく病院を探してきてください、
と言われました。そこまで固執はしないけど、うちの子、温泉が好きだし、家族で温泉に行ったときなんか、
胸が片っぽないのは気になるよなあ。夏にTシャツなんか着ても、片方ふくらみがないと変だよな、と思い、
今はかなりの人が再建する方向のようなので、私もそうすることにしました。
去年から乳房再建が保険適用にもなったとのことで。うれし涙。
乳腺科が充実していて、乳房再建もでき、治療に通いやすい病院、
ということで、ドラマ「仁」にも関係ある某大学病院に決めました。
頼むよ~
がん治療で有名な病院トップ2が東京湾のほうにありますが、
遠すぎて。。乗り換え面倒だし。
何も東京のトップ2のどっちかにいかないと治らないわけではないし。
地方でもちゃんと乳がん克服している人はたくさんいるのですから。
こうなると急に生に執着が出て、百歳まで生きたくなってきた私です。
夫と長生きしたいね、と最近話しています。
一方で、1日1日の重みががん告知以前に比べたら全然違います。
がん告知前だって例えば3年後の命の保証なんてなかったのに、まるで3年後が保証されているように安心して生きていました。
私たち誰にとっても、命に明日の保証はないことに気づいて1日1日を大切にできるようになったのはとてもいいことです。
キャンサーギフトという言葉があるそうです。がんによってもたらされたプレゼント、ということですね。
1日の重みに気づけたのも、キャンサーギフトですね。
私の母も癌になったとき、「癌は心の洗濯ができる病気だ」と言っていました。
そういうわけで、乳がんになってしまった私も、どうぞよろしくお願いします。
by martha2nd
| 2016-11-20 00:11
| Breast Cancer