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涙の理由

母が私の名前でずっと掛けていてくれた郵便局のかんぽの満期が来たというお知らせが届いていたので、仕事もちょっと落ち着いたし、これから郵便局に行ってみようかと保険証書などをごそごそ出してみた。保険証書の封筒に母の直筆の手紙があって、短い手紙だけど、読んだら涙が出てきた。私が結婚した頃に書かれたもので、私に子供ができることを想定した内容で、「満期になるころは、子供にお金がかかる頃だから、役に立てれば嬉しいです」と書いてあった。

子供の教育費にはまだ早すぎるけど、すでに子供のために病院の健診費やマンション購入など、けっこうお金が必要になっている。母はこのお金が私の子供、つまり自分の孫のために使われることを望んでいたことがわかって、実際そのように使わせていただけることがとても嬉しくて涙が出た。

そして、もう、「お母さんありがとう。お母さんは先を見る目があってすごいね」と言いたくても目の前に母が居ないことが悲しくて涙が出た。

今思うと、母は元気な頃から、自分が死んだ後のことも見越していろいろ行動していた人だと思う。もちろん自分が誰よりも先に死ぬなんて思ってなかっただろうし、無念さがなかったわけではないと思うけど。父も、「お母さんは誰にも迷惑がかからないようにして死んでいった。立派だった」とよく言うし、祖母も母の生前の行動を思い出しては「あんたのお母さんは、先のことがわかっとったんだろうね~」と寂しそうではあるけど、感心したように言う。

泣いたからひどい顔になってしまった。郵便局は明日出直しかな。


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by martha2nd | 2008-05-20 15:14 | pregnancy

クリスチャン。在宅翻訳やってます。夫と文鳥との生活に奇跡的な誕生をした息子も加わり奮闘しています。


by martha2nd